参照先

　２０２５．１２．１１（木）題詠「じんわり」・鑑賞「壊」

　　題詠「じんわり」
　　鑑賞「壊」
　　出題者　ひららさん

鑑賞「壊」
　
１．壊れると毀れるは違ふ攻撃に人間のやはらかな心毀れる　　ウプラ

２．モーニングのパンとコーヒーで始動する愛用の器から壊れてしまう　　さらら

３．ぶち壊しにならないように言葉には気をつけているあれからずっと　　たかし

４．ダイソーは百均という方式で価格破壊をやってみせたり　　ひさお

５．家倒壊道路崩壊家家の絆も壊れと村の長老　　ひらら

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ウプラさん、了解しました。

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たかしさんへ
こんばんは
丁寧なご批評ありがとうございました。
少しつけ加えると、これはSNSの悪い一面と、私の若い友人のことです。
随分辛かったようです

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たはっ
前々回は失礼しました〜

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ウプラさんへ
お忙しいにもかかわらず、コメントをいただきありがとうございます。

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ひさおさんへ

こんばんは
これはやっぱり原作の方がいいかなと思います。
具体的な代案がないまま筆者の好みを述べてしまったので、
余計な時間を使わせてしまいました。
私はひさおさんの、身近なものを書くときの妙に真面目な可笑しさが好きなで、その感じとは少し違うかな、という程度のことです。
部分的に変えるだけではそういう味は出ないし、これはこれできちんとした
歌なのでこのままいかれますように。
あしからずね

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視聴覚じんわり衰う現状を背負いふんばり老いに入りゆく　　　さらら

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ダイソーは百均という方式で価格破壊をやってみせたり　　
批評ありがとうございます。
ウプラさんのご指摘
筆者の個人的な好みとしては、作者と百均の関係がもう少し出るといいのではないかと思う。
これに対して
ダイソーは百均といふ方式で価格を破壊すよく通ひをり
　　　　　　　としてみました。
はじめの「やってみせたり」も捨てがたいと思います。

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１．壊れると毀れるは違ふ攻撃に人間のやはらかな心毀れる　　ウプラ
題の「壊」で「毀」を詠われた．毀つの漢字意味を学んだ。人間のやさしい心毀れる。心やさしい人柄の作者。


２．モーニングのパンとコーヒーで始動する愛用の器から壊すれてしまう　　さらら
お揃いで好きな器が朝の食事時に壊れ唖然としている。残念な様子がありあり浮かぶ。

３．ぶち壊しにならないように言葉には気をつけているあれからずっと　　たかし
言い過ぎた言葉づかい。あれからずっと。ずいぶん長らく気にし気を付けている作者。私もいつも気にしている。

４．ダイソーは百均という方式で価格破壊をやってみせたり　　ひさお
たかしさんにダイソーのこと詳しく習う。沢山の商品が百円均一。この四文字、価格破壊。端的に表現された。

５．家倒壊道路崩壊家家の絆も壊れと村の長老　　ひらら

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寝台へ移しし母の体温を思ひ出だせりじんわり風呂に

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１．壊れると毀れるは違ふ攻撃に人間のやはらかな心毀れる　　ウプラ

２．モーニングのパンとコーヒーで始動する愛用の器から壊れてしまう　　さらら
愛らしく爽やかな色と柄のパン皿やコーヒーカップがイメージされる。「始動｣という漢語のキリッとした響きが朝に相応しい。「モーニングの｣・・「朝食の｣「毎朝の｣でいいと思う。

３．ぶち壊しにならないように言葉には気をつけているあれからずっと　　たかし
言い過ぎたり、言い足りなかったり、相手によって言い方が適切でなかったり、言葉は難しいというより時として魔物のようだ。ここでは「あれから｣に作者の苦い思いが滲んでいるようだ。誰しも経験のあるところ。

４．ダイソーは百均という方式で価格破壊をやってみせたり　　ひさお
ちょっと大上段に構えているように感じる歌。
筆者の個人的な好みとしては、作者と百均の関係がもう少し出るといいのではないかと思う。

５．家倒壊道路崩壊家家の絆も壊れと村の長老　　ひらら
能登地震後のインタビューだろうか。「村の長老｣の語る言葉に地震の後の深刻な状態がうかがわれる。「家家の絆｣は「人間の絆｣「村内の絆｣など、他にも適切な言葉が見つかりそう。

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鑑賞「壊」
１．壊れると毀れるは違ふ攻撃に人間のやはらかな心毀れる　　ウプラ
　この「攻撃」、作者は言葉での攻撃を想定している。
　最近、ＳＮＳなどで特定の人への攻撃が集団でなされて、攻撃対象になった人が自殺したりしてニュースにもなっている。
　心というものはやわらかくて壊れやすいのだという。作者自身の体験から紡ぎ出された一首であろう。
　概念的なことを言っている様でありながらずしんとこたえるものがある。
　壊と毀の字の違いだが「壊」は外からの力で壊される場合に多く使うと思う。
　「毀」は、自分から崩壊するようなことも含めると思う。

２．モーニングのパンとコーヒーで始動する愛用の器から壊れてしまう　　さらら
　「モーニング」というと喫茶店のモーニングサービスを思う。
　朝の限られた時間の間だけコーヒー１杯の代金でトーストが付いて来るサービス。
　作者は朝起きたら喫茶店へ行ってモーニングサービスを頼む。そこから作者の一日は始まると・・・このように解釈していたのだが、下句「愛用の器から壊れてしまう」まで読むと、ああ、これは自宅でのことであると思う。
　そうであるなら初句の「モーニングの」という語句は適当ではない。
　むしろ初句は「わが朝は」とした方がいいように思う。
　器とせず、愛用のコーヒーカップ・・・などとしてもいい。

３．ぶち壊しにならないように言葉には気をつけているあれからずっと　　たかし

４．ダイソーは百均という方式で価格破壊をやってみせたり　　ひさお
　ダイソーをネット検索すると、ＡＩが教えてくれる：
：株式会社大創産業が運営する日本発祥の100円ショップチェーンで、生活必需品から趣味のアイテムまで幅広い商品を100円（税抜）を基本価格で提供し、世界中で展開するグローバル小売企業です。SPA（製造小売業）モデルを確立し、低価格・高品質を実現しており、豊富な品揃えと毎月1,000点以上の新商品投入で、世界中の人々の生活を豊かにすることを目指しています。；
　世界に展開しているのですね。
　ダイソーという会社のイメージ、実体をずばりと一首で表現、歌になっている。

５．家倒壊道路崩壊家家の絆も壊れと村の長老　　ひらら
　これは巨大な外力が加わっての「壊れ」。地震とか大雨被害、自然災害を受けた村、
　昨年の能登半島地震とその後の大雨被害を思った。
　漢字がずらりと並んでいる、こういう内容の歌の場合、漢字の四角ばった見た目が、この歌の内容にて適していると感じる。
　「絆」という人間と人間の間に生まれる無形のものさえも壊れるというのが、凄まじい自然災害に実際に遇った人の言葉である。

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じんわりと生きているなあ疾走する時代に尻肩小突かれながら　　たかし

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詠草

先ずお腹(なか)じんわり温(ぬく)めと甘酒に生姜を添う寒の日の叔母 ひらら

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次回のお題

エスカレーター

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くつくつと煮たるおでんの大根に煮だしがじんわりしみて口に満つ
ひさお

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